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全米SSWカンファレンスに行ってきました。 [その他]

お久しぶりです。馬場です。

シカゴで19日から22日まで行われていた、全米スクールソーシャルワーク協会のカンファレンスに出席してきました。カンファレンスの中で、この問題解決型ケース会議にも関連する事柄があったので、その部分を少しお話したいと思います。

このカンファレンスは、全米のスクールソーシャルワーカーさんや、スクールソーシャルワーク研究者などが集まって、ワークショップや、その他のセッションを行うものです。いわゆる学会発表と違って、「研究の報告」ではなく、実践内容を紹介・共有することが目的で、1セッション2-3時間の枠組みで行っています。

19日、初日の午前中には、「どのように結果を測定するか」というテーマのセッションに出ました。スクールソーシャルワーカーの実践の結果、いったい子どもにどんな変化があったのか、どんな効果がもたらされたのかがはっきりしないと、スクールソーシャルワークは有効だ、だからもっと人を増やそう、財源を増やそう、という話にはならない。提供したサービスの結果についての説明責任(アカウンタビリティ)との関係からも、結果を測定し、評価するということが重要だ。でも、どうやってそれをするの??というのは、スクールソーシャルワークの歴史の長いアメリカでも、大きな課題のようです。

発表者は、「どのように結果を測定するのか」という大前提に、Problem Solving Process(問題解決過程)の説明をしました。

まずは、問題を特定し、探索して、ゴールを決め、これまでのやり方に代わるやり方(支援方法)を考え、選び、実行し、結果を評価する。その際、ゴールは、SMARTでなければならない。Specific (スペシフィック) Mesureable(測定可能) Atteinable(達成可能) Relevant(関連している), Time-Bound(時間的枠組みのあるもの)

また、結果を評価するために、評価票の作成についてもいろいろなサンプルを示してくれました。その中の一つが、Task-Achievement Scale というものです。ゴールへ到達するためにしなければならないこと、達成すべき課題を票にし、それに記入をしていきます。ストラクチャード・ダイアリーといって、毎日記入するチェックリストのようなものもありました。

学習面、家庭、学校環境など、それぞれの領域ごとにゴールを考え、それぞれに何が(誰が)がどのようになることが目標か、その過程で、教師や親その他が何をすることが目標(達成課題)かを考えて、評価票のようなものを作成していきます。

これらは、ケース会議との関連で話されたわけではありません。ソーシャルワーカーが考えて、子どもや教師に提案するような形で話されていました。しかし、私がケース会議のやり方として紹介していた事柄と、エッセンスは共通していました。問題解決型ケース会議のまとめ票の一番右の欄に書いている事柄を票にするとTask-achievement Scale や、Structured Dairy になるのだろうな、と思って聞いていました。

問題解決アプローチは、アメリカのSSW実践の基盤にあるんだなー、と再確認しました。
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